抗アレルギー薬はアニサキス食中毒の防止に役立つ

イルカ

アニサキスは、イルカやクジラの腸に寄生している回虫という寄生虫です。
イルカやクジラの便により体外に排出され海にばら撒かれた回虫の卵を魚が食べます。
回虫の幼虫や卵を体内に保有している魚を人間が生で食べてしまう事によりアニサキスアレルギーによる食中毒を発症します。
アニサキスは、基本的にはイルカやクジラに寄生する回虫なので人間の消化器官では生存出来ません。
なので消化器官の壁や粘膜に潜り込んだりして生存します。

体質によってはアニサキスの体液がアレルゲンとなり、胃や腸の壁に炎症が引き起こすアレルギー性のアニサキス食中毒を発症します。
症状としては、一般的な食中毒の様な下痢症状はありません。
胃壁に入ると4~5時間程度続く激しい上腹部痛や嘔吐、腸壁に入ると10時間位~数日後に腸閉塞を起こすケースもあります。
治療としては、胃粘膜の回虫の幼虫を内視鏡で摘出するのが最も望ましいのです。

治療が遅れると小腸に達し摘出が不可能となったり、不確かな事もあり現在では抗アレルギー薬が治療に用いられています。
抗アレルギー薬は、この回虫の体液に対するアレルギー反応を抑制しているだけです。
抗アレルギー薬ではアニサキスの幼虫を駆除する事は出来ず、この回虫の幼虫の駆除薬はまだまだ開発されていないのが現状です。
アニサキス食中毒の原因である幼虫は、70℃以上の熱で完全に死滅する特徴があり、しっかりと加熱すれば食中毒を防止出来ます。

又、この回虫の幼虫は、24時間以上−20℃以下の冷凍状態で完全に死滅する特徴もあるので、食材を冷凍保存しても食中毒を防止出来ます。
回虫の幼虫は、基本的には魚の内蔵に寄生しています。
筋肉部に寄生している可能性が高い魚がいるので、特にサバや秋サケ、タラ、ニシンなどの生食を避ける事でも食中毒を防止出来ます。